在宅特化薬局の一番の特徴は「患者さまが来ない」ことです。業務の大部分が在宅訪問業務に関するものになります。いわゆる「外来」でご利用頂く患者さまは、ご近所にお住まいの方々のみです。その為、待合室は狭めで調剤室が広めになっています。

在宅での薬剤管理は多くが一包化されたものになりますので、大型の全自動分包機を設置しています。またほとんどが無菌調剤に対応していますので、無菌室やクリーンベンチを備えています。これらは調剤室が広くなる理由です。

薬剤師が患者さまの待ち時間を気にする場面は当社薬局にはありません。患者さまが来ないので最近話題の「カスハラ」もありません。

在宅特化薬局は、私たちが患者さまを訪問して服薬指導や薬剤管理をおこなう「在宅医療」の分野で活動する薬局です。

「在宅特化薬局」とは「在宅」という提供場所を示しています。特定の診療科目の処方箋ではありません。何らかの理由で通院できなくなった方々が在宅医療を利用していますので、診療科目や医療依存度は様々です。私たちは在宅特化薬局として、全ての診療科目に対応し、慢性疾患から終末期医療までお手伝いしています。

一般的な保険調剤薬局ではあまり見かけない緩和ケア用のポンプや、輸液に用いる医療材料なども扱っています。

認知症や要介護の方々は施設に入所されているケースが多いですので、施設スタッフ皆さまとのコミュニケーションは非常に重要で、それも在宅特化型薬局の特徴といえます。在宅医療は多職種が連携しチームとなって患者さまを支えます。